初心者が字形を追求しているとつい忘れがちな「画の太さのポイント」とは?

細字の楷書上達|初心者が字形を追求していると忘れがちな筆画の太さのポイント

実用書道初心者で賞状技法士3級の通信講座を受講中のわっしーです。

このままでは伸び悩みそうだと焦り出し、細字の楷書の上達に役立ちそうなことを勉強中です。

一人で練習していると、お手本と自分の字との違いを細部まで気づけないことが多いと思います。

でも、何とかして目を養って、自分で考える力をつけたい。そして修正していきたい。

今回は、初心者が字形を追求しているとつい忘れがちな「画の太さ(線の太さ)のポイント」について書いていきます。

当たり前のことが書いてあったり、これがすべてではないと思いますが、新しい着眼点の一つの材料になったらと思います。

▼ この記事の内容 ▼

【筆画の太さのポイント】

1、一画の中に太い部分、細い部分、中位の太さの部分など、太さの変化がある

2、一字の中に太い部分、細い部分、中位の太さの部分など、太さの変化がある

3、字によっては、特に太い部分がある

4、特に長い横画は、中央または後半を細くする

5、横画と縦画が交差するまたは接する場合、横画は細めに、縦画は太めに書く

6、横画は、始筆部から終筆部に向かうにつれて筆圧を加えて太くする場合がある

7、縦画は、始筆がもっとも筆圧が強く太くなる場合がある

8、画数の多い字はおのずと画は細めに書き、画数の少ない字は太めに書く

9、一字の中で構造を支える重要な画は、太めに書く

10、一字の中で支える役割を担わない横画は、比較的細く軽めに書く

わっしー
それでは紹介していきます!

 

筆画の太さのポイント

前回の記事では、「お手本を見ながら練習するときに大切なこと」を書きました。

▼ 前回の記事はこちら ▼

→ 「お手本を見ながら練習するときに大切なこと」

そこでは、初心者がお手本を見て練習するには、まずは形の追求を第一に優先するべきということを書きました。

ですが、私もそうなのですが、初めて書く漢字を練習していく場合は特に、字形を整えよう!と思って形に注意を取られすぎていると画の太さを真似るということを忘れがちになってしまいます。

なので、画の太さについて改めて見直すとともに、新たに学んだことを紹介します。

1、一画の中に太い部分、細い部分、中くらいの太さの部分など太さの変化がある

 

細字楷書の上達練習法「二」

「ニ」という字を例にしてみます。

二画目だけで見ても、細い部分、太い部分、中くらいの部分など、太さに変化があります。

2、一字の中に太い部分、細い部分、中くらいの太さの部分などの太さの変化がある

 

細字楷書の上達練習法「交」

「交」という字を例にしてみます。

とても細い部分からとても太い部分まで、一つの字の中にいろいろな太さがあります。

3、字によっては特に太い部分がある

 

細字楷書の上達練習法「長」

「長」を例にしてみます。

右払いの最後の画は、特に太くなっています。右払いのある字は、その右払いの払う箇所がもっとも太くなります。

4、特に長い横画は、中央または後半を細くする場合がある

 

細字楷書の上達練習法「六」

「六」を例にします。

二画目の横画は、中央あたりから後半にかけてとても細くなっています。全体を同じ太さで書くと、重くなりすぎ単調になるためです。

5、横画と縦画が交差するまたは接する場合、横画は細めに、縦画は太めに書く

 

細字楷書の上達練習法「吉」

「吉」を例にします。

字の上半分は、横画と縦画が交差または接していますが、横画は細めに、縦画は太めになっています。

6、横画は、始筆部から終筆部に向かうにつれて筆圧を加えて太くする場合がある

 

細字楷書の上達練習法「王」

「王」を例にします。

一画目の始筆は軽く入り、終筆に向かうにつれて筆圧を加え太くなっています。

7、縦画は、始筆部がもっとも筆圧が強く太くなる場合がある

 

細字楷書の上達練習法「上」

「上」を例にします。

縦画は、始筆がもっとも筆圧が強く太くなっています。

8、画数の多い字はおのずと画は細めに書き、画数の少ない字は太めに書く

【画数の多い字】
細字楷書の上達練習法「塾」

「塾」を例にします。

画数の多い字はおのずと画は細めになります。
【画数の少ない字】
細字楷書の上達練習法「下」

「下」を例にします。

画数の少ない字の画は、太めになっています。

9、一字の中で構造を支える重要な画は太めに書く

 

細字楷書の上達練習法「用」

「用」を例にします。

一字を建築物として見た場合、柱や梁のように構造を支える重要な画は太めになっています。

10、一字の中で構造を支える役割を担わない横画は、比較的細く軽めに書く

 

細字楷書の上達練習法「想」

「想」を例にします。

一字を建築物として見た場合、構造を支える役割を担わない画(七、八画目)は比較的細く軽めに書きます。

「日・月・頁」などの内部の横画も同様。これを「軽筆」といいます。軽筆を用いることで字に立体感が生まれ、またゆったりとした感じが出るそうです。

逆に言えば、この軽筆を知らないと、文字がギクシャクしてこわばり、平面的にもなってしまいます。

まとめ

今回は、初心者が字形を追求しているとつい忘れがちな「画の太さのポイント」について紹介しました。

細字の楷書の練習をしていく上で、このような視点でお手本の字を分析すると、今までよりも少しお手本に近づけることができるのかなと思います。

今後もお手本の字を分析する方法など、学んだことを書いていきたいと思います。

 

▼ 細字の楷書上達のための記事はこちら ▼

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